この文章は確定の文章では有りません。使うとき注意をして下さい。 2007/02/25
竹の白炭で風鈴を作ってみよう
足利工業大学附属高等学校 電気科教諭
岩崎 眞理
夏の暑い日に一瞬の風が家の中を通り抜けるさわやかさと、同時に風鈴の心地よい響きが鳴り渡り、心に爽やかな
ひと時が戻ってきます。 この爽やかな音色はガラスの風鈴独特の響きは色々な振動数と共鳴音から出来ています。
またガラスの器を叩く棒も細いガラスと風を受ける所から作られています。風の力によってガラスの音を打ち出しています。
もともとガラスの器が小さいので、ここから出る音は高い波の音になります。
この竹炭の風鈴を岩崎式高速炭焼き窯で焼かれた竹の白炭で作ってみましょう。
高温(800℃以上)で焼かれた竹炭は元の大きさの70%ほどに縮小されます。また内部にあるシリカ、カルシュウム、
マグネシュウムなどの物質が溶けて固まるためにガラス質の多い竹炭になっています。特に竹は一般の木材に比べて
珪素分(シリコン)を多く含んでいます。
一般に800℃以上で焼かれた炭としては備長炭しか有りません。備長炭は姥目樫を1週間ほどかけて1000℃程度
の温度で焼かれた硬い炭です。この炭も叩いてみますと響きの良い音がしますが、一般の炭より重いので、固有振動
数は低いので、軽い風鈴作りには適さないのです。
そして竹の炭(白炭)は軽く硬いので竹炭を手に軽くもって叩いて見ると、綺麗な澄んだ音色がします。
竹を焼く前に穴を開けると簡単です。炭にしてからはシリカのために硬くなりダイアモンド・ドリルでないと穴が開けられません。
これは800℃以上で焼かれ、短時間で冷却された炭は硬くなります。これは竹の内部にあるシリカがガラス質になるためで、
硬さは鉄より硬くなり一般の鉄のドリル刃ではすぐに先端が磨り減って壊れてしまうためです。
下記に風鈴の手順が書いてありますので、参考にして竹炭の風鈴を作ってみましょう。
ここで使われている竹は細い乾燥した真竹を岩崎式炭焼き窯で1000℃の高温で焼いたものです。
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材料の用意をします。 釣り糸 太さは適当です。 横にする竹炭 長さ15センチ位 1本 音を出す竹炭 長さ10センチくらい 5本 釣り糸は20センチを5本と麻糸30pを1本 ビーズ10個 用意します。 |
糸の通し方について 穴はダイアモンドドリルで開けておきます。 糸の端から3pくらいのところを持つと楽に竹炭 の穴に糸を通すことができます。 5本の竹炭全部に糸を通します。 |
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糸を2本にしてビーズの穴に2本の糸を通します 丁寧な仕事で音が決まります。 雑にしますと雑な音になりますので注意してください。 |
横棒に糸を通して両端の糸を結びます。 残りの4本も全部つけます。出ている糸は 切り取り結び目にはアロンアルファで止める。 |
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麻糸を横棒の両端に 30pの麻糸を横棒の竹炭の 片方の端に2周巻きつけてから元の糸に結びます。 棒の真中を持つと8〜12p程度に下に棒が来ると 思います。 |
これで完成です。風の通る所に置いてください。 息を吹きかけたりして音を愉しんでください |
竹炭の問い合わせ先は群馬県みどり市東町座間 みどり市営わらべ工房で取り扱っています。
草木ダムの堰堤の下にあります。
追加
竹板炭の白炭でも同じに出来ます。
何人かで作ったときは音の聞き比べをして下さい。
最後に竹炭は壊れやすいので取り扱いには注意してください。
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