書きはじめですので完成まで時間が掛かります。          2007/01/11改定

土壌のpH測定方法

                           足利工業大学電気電子工学科非常勤講師
                                    特別講義、電気実験
                           足利工業大学総合センター
                                    バイオマス関係
                           足利工業大学附属高等学校 電気科(全般)
                                              理科(生物、化学、物理)
                                    岩崎 眞理

はじめに
 環境教育での土壌の測定には土壌水分、土壌pH、土壌成分分析などがあります。このところ
酸性雨による土壌の汚染が叫ばれていますが、雨のpH測定は行われていますが、意外と土壌
のpH測定が行われていません。アメリカでは全州の土壌pHの値が発表されていますが日本では
一部の地域しか発表がなされていません。また農業の分野でも畑や水田のpH測定をする方が大分
増えてきました。これは野菜や果実などが生育するための最適なpHというものがありpH測定が
農業にとって重要な一つの要素となっているからです。特に現代農業の雑誌を見ている方は当たり前の事
と考えられます。しかし昔からの農業を行っている方々は、まさか酸性雨により土壌成分が変化しているとは考えてい
ないのがに実状です。また酸性雨により山野の木々が枯れ初めている原因の一つとして、松枯れがよく言われます。
特に松は表面に降った酸性雨が太陽の熱により水が蒸発し強酸性の性質に変わり次の雨により、木の根元に落ちて、
土壌に固定されていたアルミニュウムを溶かし出す。これが木々が根から吸収している栄養素の吸収を阻害して
いる。そのために木々は栄養失調となり、松は松脂を出せなくなり、表皮から入り込む害虫の阻
止することが出来なくなり表皮から簡単に入り込まれ幹の内部を食い荒らされ枯れ死する。
杉などは先端部より栄養失調で枯れてゆく。 環境測定を行うには今までの考え方を変える必要があります。
最先端の化学の力で測定する必要が有ると言う事です。物事を判断するときに見かけや今までの考え方で
判断してはいけません。特に松枯れは松くい虫だといっている、"あほ"な科学者にはなってほしくありません。
松くい虫が入る原因を防止することが大切です。これと同じように無農薬の野菜は虫食いが多く、そのほうが
美味しいなど言ってほしくありません。元気で健康な野菜は虫も寄せ付けません。
また10年以上前から造園関係の方と話をする機会がありますが殆どの方が不勉強です。
造園の設備はあるが科学的な測定器が何もない業者が多いの聞く機会が多く、pH計も持っていない、又は
あるけれども使ったことがないなどの方が多くいます。
手で触り、見る、匂いを調べるだけの見かけだけで土を見ている。これも昔なら良かったのですが。
現在はこれだけではいけません。必要なら窒素、リン、カリ、カルシュウム、塩分、水分量など必要
項目は完全に測定をしなければなりません。特に窒素成分は空気が高温により酸化して出来、水分
と反応して硝酸が出来る。窒素肥料は硝酸系の肥料である。現在は窒素文が多すぎることが多く
私達の飲む水に入ると問題を起こす。元々は窒素成分は地表から60p以下であるのが普通であ
った。現在の最悪の場所では120pほどの深さに達している。また土壌中のリンやカリ不足が目立
つ。また簡易な環境測定薬品セットが販売されているので利用して勉強するのも良いと考えます。


pHの測定について
 山野や田畑の土壌調査での環境関係者でpH測定計器を持っていないいい加減なところもあり
ます。簡易型の電子計器でも二万円程度で精度の良いものが手に入れることが出来ます。です
から環境関係を調査していますなどと言ってもpHも測れない方も多くいるのに環境を直すなどと
言っている方は絶対に信用してはいけません。また簡易な土に刺すpH測定はあまり精度が良く
ないので信用できません。物事を正確に言うためには土壌のpHを正しく測ることが大事です。
 ここに書いてあることは最低限の設備や方法について述べておきます。
一般に土壌などを精密に測定するには外部委託をしますが一件あたりの測定費は約3万円が
相場です。


採取に際しての服装
 山野に入りますのでそれなりの服装が必要です。
とげや足に刺さる物などから体を守る必要があります。
夏でも薄手の衣服や手袋は必要です。帽子は頭を守ったり髪の毛にゴミが付着するのを防止する役目を
します。 害虫や毒を持っている動植物に対する注意事項や対策品が必要です。
 手袋は土壌を採取するときには絶対必要です。手や体から出ている物質が土壌成分に入ると
誤差が出るためです。
採取した物を入れる袋など。



土壌を採取するための必要な道具

手袋、これは採取するときに手の汗などの成分が混じらないようにするためです。
スケール 深さを測るのに使います。
スコップ、大小 土壌の採取用
チャック付の袋 冷凍食品保存袋
ステンレスの柄の長いスプーン 深いところの土壌を採取するのに使われます。
マジック 袋に番号、採取場所、深さ、その他の項目を記入するため
コンパス 地図と比較して採取位置を記入するためのものです。
角度計 山の傾斜角を測ります。
携帯用の地図 五万分の1の市販の地図を購入して用意します。
無ければ取り扱っている本屋さんに注文して取り寄せる。
GPS位置測定器 位置を確実に判定します。
その他 筆記具 必要な連絡用具、食料品、医薬品、ロープ、テープなど必要とする品目。


pHを計測するための用具

恒温槽 土を乾燥させるための装置、105℃で6時間以上乾燥させる 最低で15万円程度します
イオン交換水(蒸留水) イオン交換装置 最低で5万円以上します。
新しいものを小さなビンに入れて、空気に触れないようにする。
二酸化炭素が入ると酸性になってしまうので特に注意
定量用フルイ(2mm角)測定専用化学品カタログに載っていいます。
ビーカー
フラスコ
スポイト
pH計器
蒸発皿
皿はさみ
はかり(1mg)
その他


pH計の原理




pHの測定方法

土壌のpH測定方法は幹の下部の斜面の下側の土を表土のごみを取り除き0p、10p下部と30p下部の土を採取し指定の袋に
入れる。砂地では50pの所も採取する。
105℃で12時間以上乾燥させ2mm角のフルイで石などを取り除く
デジタルはかりで10.0g軽量しフラスコに入れる。
イオン交換水を25.0t加えて攪拌して1時間静置する。
上澄みをpH測定を行う。





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